昨日、米国は政策金利を緊急的に0.5%引き下げました
普段の利下げの2倍のレベルでの引き下げで株価は大幅上昇!と思いきや、3%に迫る下落!
コロナウイルスへの対策なのか、今後何か秘策があるのか?
今日のブログは、昨日の利下げの目的と真意。これからどこまで米国は下がり、そのあと上昇するのか?について、チャンスを探っていく!
米国緊急利下げはリーマンショック以来の衝撃!

まずは事実関係を確認します。
3月3日、米国の中央銀行であるFEDは緊急会合を開催!急遽0.5%、50bp(ベーシスポイント)の政策金利の引き下げを決定しました。
これがいかに衝撃的な事かというと、
緊急利下げというのはリーマンショック以来1度も行われていなかった措置なのです。
つまり、アメリカの中央銀行は今回のコロナウイルスによる株価下落、経済停滞をそれほどまでに深刻に受け止めているという事が今回の件でわかりました。

では、そもそもどうして、中央銀行は今回の利下げに踏み切ったのでしょうか??
緊急利下げは株価のせい!背景を把握し未来を読もう

まず、そもそもコロナウイルスと、米国株にはどのような因果関係があるのかを確認しておきましょう。
現在、コロナウイルスが米国株を下げている要因は大きく分けて2つです。
①単純にコロナウイルス感染者が広まることへの懸念
②コロナウイルスがもたらすサプライチェーンの寸断などの経済への悪影響
単純にコロナウイルス感染者が広まることへの懸念

現在、米国ではかなりコロナウイルスの感染拡大に対してセンシティブになっています。
現状では、まだ経済への実害はまだ多く確認されているわけではありません。
しかしそんな状況でも『感染者確認』というニュースで先物が主導して株価は下落方向に向かっています。
その原因となっているのが、『コロナウイルスを言い訳とした、株価調整』です。

以上の画像を見てみれば、1番下げているのがエネルギーとテクノロジーだとわかります。
もし、本当にコロナウイルスの経済への影響を懸念しているのだとしたら、下落幅が大きくなるはずなのは資本財です。
しかし、現実に下げたのはテクノロジー

これは過去のわたしのツイートなのですが、下落するまでの米国株を分析してみると、上昇を牽引しているのはテクノロジーなのです。
そして、今回下落しているのもまたテクノロジー。
つまり、高値にある米国株の調整の要因としての働きがコロナウイルスにはあるという事です。
しかし、同時に市場参加者の心理としてコロナウイルスを脅威として見ている流れはあります。
実際に経済面としてコロナウイルスへの対策は打てません。結局はヘルスケアの領域になります。
ただ、それでも緩和期待を出す姿勢を示す事で株価への必要以上のダメージを避けようとした。
実際にパウエル議長の発言にもこの意味合いは現れています。

発言内容の該当部分『利下げはコロナウイルスの感染率引き下げにも、サプライチェーンの回復にも寄与しない、しかし、FEDの行動は家計や企業のマインドを支えるのだ』
今回の利下げのもつ意味の1つを理解できましたでしょうか?
つまりは、市場参加者のセンチメントを守るための行動だったという事です。
では、もう一つの意味も見ていきましょう。
コロナウイルスの経済への悪影響をこう止める!

コロナウイルス対策としての利下げはあまり意味をなさないかも知れませんが、別の部分ではしっかりと意味を果たしています。
それが、『中小企業の資金繰りを助ける』
というものです。
中小企業は現在、日本でも米国でも大変な状況にあります。
基本的にキャッシュを多く持っている訳はないので、需要減少や営業回転の減少はそのまま倒産へとつながります。
そんな時に助けてくれるのが、銀行です。
しかし、銀行からの貸し出し金利が高い状態では、銀行も貸したがりませんし、企業価値も借りれません。
そのような貸し出し金利を安くするためには、政策金利、つまり短期金利を引き下げる事が非常に効果的です。
つまり、今回の利下げの持つもう一つの意味は
『中小企業を助ける事で景気後退を防ぐ』
という事なのです。
ではこの辺りで、実際の市場の動向を確認しましょう。
利下げなのに米株急落!例を見ない暴れ相場
では、ここからは実際に利下げが決定した日の米国株相場を見ていきましょう。

かなり下げていますね。
ポイントとしては
①利下げ決定直後は株価急上昇
②パウエル議長の発言あたりからじわじわと下落へ
という流れです。では、なぜ下落したのか詳しく見ていきましょう。
下落要因はパウエル議長のコメント!?

そもそも先ほども述べたように、市場参加者も、利下げによってコロナウイルスの状況が良くなるとは思っていません。
利下げ自体は株価にとって非常にポジティブなので、発表の直後は大きく株価上昇となりました。
しかし、28日に、すでにパウエル議長が、利下げを行う事をほぼ表明していたため、あまり利下げ自体にサプライズはありませんでした。

以上のグラフは28日の利下げを仄かした際の株価反応です。
もうこの時点で既に利下げ自体が持つ株価上昇力は使い切っていました。
すると、次の判断としては『パウエル議長のコメント』があるわけですね。
上のグラフを見れば分かりますが、株価が上昇してからパウエル議長が発言するまで、株価はもみ合いを続けて様子を見る状態に。
しかし、パウエル議長がコメントで、あまり新しいポジティブ材料を提供しませんでした。
株式市場にとって、利下げは強力だが、数に制限があるもの。シューティングゲームのグレネードみたいなものです。
コロナウイルスに対して、実際に効果はないのにここで、そのグレネードを『無駄打ちした!』
そう判断されて、一気に株価は下落へ向かいます。
つまり、
今回の下落の要因は、はっきりと今後のビジョンを市場に示す事ができなかったからなんですね。
ここまでで、現状確認が終了しました。
ここからは今後の展望について、幅広く確認していきましょう。
コロナウイルス収束は1ヶ月後!?少なくとも経済への影響は…

コロナウイルスの影響が米国において、今後どうなるかは中国の動向を見る事である程度検討をつける事ができます。
2月末時点での、上海の大手企業工場の稼働率は95%まで回復を見せています。
感染者数に関しても伸び率はだんだんと鈍化傾向にあります。
つまり、中国に絞っているならばかなりコロナウイルスの影響は終息へ向かっていると見る事ができます。
そして、これまでの米国の状況を中国との時系列で考えるならば、
中国から約1ヶ月遅れで米国へ影響が及ぶ
と推測する事ができます。
つまり、ここから1ヶ月をめどに経済への悪影響は底へ向かっていくのでは?という見方がされています。
では、それに反応する形で、さらなる利下げの可能性などについてはどうなのか考えていきましょう。
追加利下げは100%!?過去からの傾向を利用する

今後も利下げがあるのかどうかを判断する際には、利下げを発表した際のパウエル議長の発言に着目する事が有効です。
キーとなるワードは
『適切に行動する(act as appropriate)』です
FOMCが行われたあとはパウエル議長によるコメントがあります。
当然今回もあったのですが、その際に今後の動きについて、『適切に行動する』とコメントしていました。
実は、このキーワードが発言された場合、ここ1年間では100%利下げが行われていました。
つまり、パウエル議長はこの発言を、事実上の次回利下げ発言として使用しています。(実際に市場もそう捉えます)
過去の事例や、以下のツイートを見ても、3月17日での連続利下げ、すなわち
リーマンショック以来の同月内利下げ
が行われる可能性は非常に高いと見られます

では最後に、今後の米国株投資戦略について述べて終わりましょう。
機関投資家の動向に注意!一気に下落も!?

今後の米国株戦略として、注目するのは
①2900を割るかどうか
②3月の経済指標確認
の2つです。
まず、2900はなぜかというと、そのあたりの水準を割ってくると多くの運用期間や銀行が、米国株で損失がで始めるのではないか?
というラインです。
損切りのために一気に売りに流れがよって、暴落へ?
という可能性が現実味を帯びてくるラインです。知っておきましょう。
もう一つの3月の経済指標ですが、2月現在ではまだコロナによる米国への経済影響はほぼ確認されていません。
それが実際にダメージとして出てくるのが3月であるため、どの程度なのかを確認できます。
そのあたりのタイミングでは必ず指標に気を配っておきたいです。
個人的にはここ1ヶ月をめどに段々と下落してきき、1ヶ月後に底値をつけるとの予測をしているので、それをめどに買いを入れたいと思っています。
では今日はこの辺りで!
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